(Q106535229)
Statements
矢矧の宿 古(いにしえ)の駅宿(ゑきじゅく)なり 昔 牛若丸奥州下向の折から 爰(こゝ)に逗留ある 矢矧の長者か娘浄瑠璃姫に深(ふかく)思(おもは)れ 比翼の契浅からざりしが 望有身(のぞミあるみ)と旅路に赴く 姫は別れを惜しみつゝ 遂に館を忍び出 あとをしたひてたどりしが 道にてはからずむなしく成(なり)ける この姫いまた世にある時 十二段の物語に音節付て諷(しらべ)ける 是浄瑠璃の初なり 今 西矢矧村に其塚有 (Japanese)
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